仕事と育児の優先順位は変わってもいいー娘1歳での復職、そして9年後の今。立ち止まって見えた景色ー

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「自分の子どもとは3歳までは家で一緒に過ごしたい」

保育士として多くの子どもたちを見てきた独身時代の私は、漠然とそう考えていました。

当時の私は、仕事と育児の両立に奮闘するお母さんたちの葛藤を分かったつもりになっていただけで、その本質を何ひとつ理解できていなかったのです。

自分も母となり。揺れる心で選んだ「外の世界」

娘が1歳を目前にした頃。夫から将来のための貯金の相談を受けました。

「まだ幼い娘のそばにいたい」

「でも、外の世界へ出たい」

母としての願いと、社会から取り残されるような焦り。

そんな正反対の想いに揺れながらも、私は復職を決意しました。

かつての自分がいかに狭い視野で「正解」を決めつけていたか、身をもって知る日々がここから始まります。

充実感と罪悪感の狭間で。眠る娘のそばで流した涙

復職後、一人の保育士として社会に立つ時間は想像以上に充実していました。

しかし、現実は甘くありません。

0歳児クラスの担任を任された途端、保育園に預けていた娘は体調不良を繰り返し、あっという間に有休は底をつきました。

職場への申し訳なさと、娘への罪悪感。その二つの感情に押しつぶされそうになり、眠る娘のそばで何度も一人で涙を流しました。

「1年も続けられないかもしれない」

そう思いながらも、私は第二子の出産を経て、結果的に9年間フルタイムで働き続けました。

仕事と家庭の好循環、その先で辿り着いた「今いちばん大切なもの」

支えになったのは、職場が「母ではない一人の自分」に戻れる、かけがえのない居場所だったからです。

同僚との会話や園の子どもたちに必要とされる時間は、私にとっての「心の休息」でした。仕事と家庭、それぞれの場所で元気をもらう循環があったからこそ、目の前の壁を乗り越えてこられたのだと思います。

それから年月が経ち、現在は長年勤めた職場を退職しています。

立ち止まったきっかけは、娘の学習障害と息子の吃音でした。

「子ども優先」でやってきたつもりでしたが、仕事に責任を持つほど、わが子に100%のエネルギーを注ぐ難しさを痛感したのです。

「今は何よりもまず、この子たちのそばにいよう」。

そう思ったとき、迷いなく決断することができました。一度現場を離れる勇気を持てたのは、これまでの経験があったからこそ。子どもたちが落ち着いたら、また大好きな保育の世界に戻る。そんな前向きな休息を選びました。

悩み抜いて出した答えは、すべてあなたにとっての「正解」

かつての私のように、「小さいうちから預けたくない」と自分を責めているお母さん。

あるいは、「仕事を続けること」「仕事を辞めること」それぞれに不安を感じているお母さん。

16年の保育士経験と、二人の子の母としての経験を経た今なら断言できます。 小さいうちから預けて働くことも、家庭に専念することも、どちらも間違いではありません。

わが子の幸せを願い、悩み抜いて出した答えは、すべてその時のあなたにとっての「正解」なのです。何よりも大切にしてほしいのは、お母さん自身が無理をしすぎず、心からの笑顔でいられること。

どんな形であっても、あなたがわが子を思って選んだ道は、世界でたった一つの正しい選択です。自分を信じて、一歩ずつ進んでいきましょう。

ひとつの形にこだわらなくていい。

形を変えながら続いていくのが「働き方」であり、「生き方」です。

今の自分と家族にとって、一番心地よいバランスを信じて進んでくださいね。

※この記事は、お子さんを育てるママの体験談です。

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